銀行は生保の代理店である

 前回の記事で、銀行の本支店約100店舗の資産運用カウンターで相談したことを書きました。その具体的な話を書きます。

 某メガバンクの某支店では行員が胸に「保険」と書いたバッチをつけていました。銀行は生保の代理店なのです。ですから、生保から仲介手数料を受け取っています。ビジネスですから当然のことで、そのこと自体は悪いことではありません。問題は、商品によって手数料率が違うことです。だから、銀行は手数料率が高い商品を勧めます。三菱UFJ銀行の本店営業部で、いくつかの外貨建て保険商品の手数料率を教えてもらいました(こういうことは顧客には教えたくないことでしょうが、それを教えてくれたことに同行の見識を感じました)。商品によってかなり違います。手数料率が高い商品は保険会社にとってウマミがある商品です。それは顧客取っては不利な商品かリスクが高い商品です。具体的には;

 こういう相談をしました。「定年後である程度まとまったお金があります。どんな投資がお勧めですか。」ほぼ100%の女性が一時払いの終身保険を勧めました。日本は低金利なので、外貨建ての保険ということになります。円相場は変動するので、外貨建ての保険は顧客なにとってリスクが高い商品です(保険会社は外貨で運用しているので、リスクはありません)。顧客は保険料を円で払って外貨に両替してもらいます。のさいに両替手数料をとられます。なお、これは2,3年前のことで、現在は生保は外貨建ての商品には消極的なようです。